世界のブックデザイン2018-19 感想レポート

雑記
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先日「世界のブックデザイン展 2018-2019」へ行ってきたので、簡単ですが感想とレポートを書きます。

展示会の様子

江戸川橋にある凸版印刷の「印刷博物館 P&Pギャラリー」1Fで開催されていました。

周囲にはびっくりするほど何もありません。オフィス街ですらなかった……住宅街?

非常に小さなホールで、土日に赴いても場内には自分含め4〜5人程度。かなりゆったりと鑑賞することができました。

無料の展示会のため、受付も特になくアクセスフリー。

ただし、写真撮影は禁止

うっかりメモ類も忘れたため気になった装丁の本の名前を記録できず、本レポートも非常にふわっとしたものになってしまいました(反省)

壁際と長机に、国別に各地のコンクールで入選した本が1冊ずつ並んでいます。

全て手にとってOK。一部繊細な装丁(切り絵風のものなど)は、白手袋着用必須でした。

印象に残った本

本当はこの本!ってずばり言えればよかったのですが、上記のとおり本名を記録できなかったので、一部こんなのだった!としか書けず申し訳ないです。

また装丁よりも挿絵と文章のバランスを知りたくて足を運んだため、中身の話が多いです。

目録もありましたが、装丁が美しいものを平面で残してもなぁと思い今回は購入していません。

浴槽というモノリス

浴槽というモノリス - 牧ヒデアキ | shashasha 写々者 - 日本とアジアの写真を世界へ
住宅の建替えやリフォームにより造り付けの浴槽がユニットバスに変更され不要となり、浴槽の特性である高い機能性・耐久性・耐候性を生かしながら屋外で捨てられるように再利用され続けています。 私は日本各地で...

写真家、牧ヒデアキさんの路上に水溜め用として置かれている浴槽の写真を集めたマニアックな写真集。

ゴムホース写真家中島由佳さんの話も引き合いに出されていましたが、世の中にはこんなにマニアックなものを撮る人がいるのか……!と驚かされます。

私は浴槽で水を溜める文化を知らなかったのですが、牧さんの写真には一目見ただけでノスタルジックを感じさせる魅力がありました。

全国各地を回ったのかな?と思いきや、奥付を見ると牧さんの出身である愛知県が大半を占めていたのに驚きです。浴槽、そこらじゅうに転がっている……。

装丁の評価ポイントとして、「本そのものを浴槽に見立てた枠」が挙げられていました。

コマ割りが全て立体になっているコミック

すみません、これ一番発想に感動したのに案の定邦題忘れました……

海外(確かドイツ)の最も美しい本コンクールのコミック部門入選作だそうです。

私の感動ポイントは装丁よりも内容の発想で、「コマ割りが全て三点透視図法によって立体化されている」のです。

記憶を頼りに図解するとこんな感じ。

びっっっくりするくら画力がないので伝わらないのですが、実物はもっとすさまじい描き込みとセンスがありました。

三点透視図法に合わせているため、セリフが本に対して斜めに入っているのが独特でした。

また、三点透視図法であることを表現するための建物の絵そのものがコマ割りの役割を果たしていて、1つの建物を通じて物語が展開しているのが面白かったです。

英語ですらなかったのであらすじがわからなかったのが残念……!

Begel, der Egel

世界で最も美しい本コンクール「Schönste Bücher aus aller Welt 2019」で入選したドイツの絵本。

評価ポイントにも挙げられていましたが、なんといっても色遣いのセンスがすさまじい。

かなり原色に近い明るめの色が多用されている中、主人公?の蛇みたいなキャラの黒さが際立っていました(※コンクールのページを見る限りこれはヒルらしいです)

個人的に本展示会の絵本は「セリフと絵の配置」にかなり着目して鑑賞していたのですが、1ページ1文程度の文章が上手く明るい背景となじむように配置されていました。

時にはセリフがないページもあり、全体としては10~20文程度だったかと思います。例によって読めなかったので内容はわかりませんが、母国語ならかなり読みやすいんだろうなという塩梅でした。

所感

海外の本、装丁凝り過ぎでは……?

表紙にきめ細かい模様が切り抜きされている本とか、きらっきらの金箔が使われている本とか、同人誌として刷ったらいくらかかるんだろうと思わずにいられませんでした。

あくまで装丁ではなく中身を見に行ったのですが、見たこともないような装丁の本を眺めるのは新しい発見がたくさんありました。

一方、本来の目的は、「ペーパーバックの挿絵と文章のバランスを知りたい」というものでした。

現在制作しているゲームのUIを本風にするにあたり、参考にしたかったのです。

日本のライトノベルのように半ページ挿絵のものもあれば、1ページの上半分が挿絵になっているものもあり、はたまた文章の途中に挿絵が普通に挟まっているものもあったり。

最後に関しては段組みが深く関わっていて、2段組みだと片方の段の途中に簡単な挿絵が入っていても案外気にならないんですよね。

あと、挿絵に合わせて文章の形を変形させるかどうか。たとえばななめのオブジェクトを差し込んだ箇所は文章もななめになっていると、空白を感じさせず収まりがよかったです。

そういう挿絵ごとに合わせた印刷って普通に考えたらとても大変ですよね。海外の本は手間がかかっている……まるで同人誌だぁ(語彙力のないオタクのたとえ)

おみやげ

目録は買わなかったけれどせめて挿絵と文章のバランスは覚えておきたいということで、ポストカードを何枚か購入しました。普段は目録派です。

「ダンテ著作集」とルターの「新約聖書」です。

レタリング文字とか、ペンで影をつける挿絵描画大好きです。

ダンテの方に見られるような最初の文字をグラフィックにするのも洋書だとよく見られますよね。これ印刷どうやってるんだろう。気になる。

他にも印刷図録やフォントかるたなど凸版印刷グッズがたくさん売られてました。

本好きにはめちゃくちゃおすすめ

無料の展示会ですが、満足感と得られたものが非常に多く、行ってよかったです。

装丁ってデザインにも深く関わるかと思うので、デザイン全般に興味がある人にもおすすめできます。

写真集や作品集も多かったので、絵画やフォトブック好きな人も行って損はないと思います。

かなりよかったのでまた行きたいなぁ。2018-2019ということは、来年もあるかもしれませんね。

アクセス・概要

凸版のサイトにまとまっています。期間は 2020年3月29日(日) まで!混むことはないと思いますが、気になる方は早めに行くのをおすすめします。

「世界のブックデザイン2018-19」開催
凸版印刷の印刷博物館 P&Pギャラリーで2019年12月14日(土)から2020年3月29日(日)まで

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